『ふくはなにからできてるの?』 佐藤哲也 著
網中いづる 絵
福音館書店
絵本にも、いろんな種類がありますが、中でも人気なのは「学べる絵本」です。
自然や科学、社会の仕組みをやさしく教えてくれるので
大人になっても大切に読み返している方も多いようですね。
今回取り上げる作品は「服」をテーマにした絵本です。
表紙がすてきですね。
ワンピース?の形をしたタイトル部分はもちろん、
洋服に関するいろんなもの(材料、道具)を散りばめた表紙には興味をそそられます。
では、ページをめくってみましょう。
クローゼットから顔をのぞかせる女の子。
彼女が「服」を学ぶ形式で、
絵本は進んでいきます。
かんたんに内容をまとめますと・・・
・服は布と糸からつくられる
・ヒツジの毛からウールがつくられるまで
・カイコの糸からシルクがつくられるまで
・綿花からコットンがつくられるまで
・いろんな繊維のちがい
・世界のさまざまな服と材料
・石油から生まれた服
・洋服についているタグの秘密
洋服にはたくさんの素材があって、
それをどう使うか、どんなふうに作られているか、
丁寧でやさしい絵で教えてくれる絵本なのです。
そして、その素材を学んだ後、
「生地をさわって、どんな素材か当ててみよう」という流れで
洋服についている「タグ」が最後に紹介されます。
なるほど、この絵本で「洋服の素材」を学べば
家の中にある洋服は、素材当てクイズの格好の材料になりますね。
この絵本を読んで、家族みんなで当てっこしてみると面白いかも。
しかもこのタグ、昨年12月から採用された新JIS表示で書かれています。
絵本の帯に書いてある説明です。
ものづくりが好きな人、洋服が好きな人はもちろん
お子さんが視野を広げる役にも立つでしょう。
見返しに描かれている、さまざまな「服」も楽しいです。
学べる絵本は、たくさんの種類があります。
ぜひ、書店で手に取って、絵本からはじまる学びの世界を
感じてみてはいかがでしょう。
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