『木はいいなあ』
ユードリイ 作
シーモント 絵
西園寺祥子 訳
偕成社
こんにちは。久保です。
「絵本」というとむかしばなしのような「お話」のイメージが強いですが、
知識を得るための「学ぶ」絵本も、かなりたくさんあります。
今回ご紹介する絵本は、アメリカで1956年(なんと60年前です!)に発行された
『木はいいなあ』という絵本です。
縦長のちょっとおしゃれな装丁です。
この絵本にはお話はなく、
「木」のある生活のさまざまなシーンを描いています。
森の中の涼しい木陰。
野原にある木が落とすやわらかな影。
木陰で休む、人や牛たち。
秋の落葉と、落ち葉を使った遊び。
木を登ってりんごをとる楽しさ。
家のそばに木がある楽しさと安心感。
やさしいタッチのイラストを眺めていると
ちょっとばかり、心もほっこりとしていきます。
そういえば、昔はこんな風景があったなぁと感じるお父さん・お母さん。
「木」が持っているたのもしさに触れる子どもたち。
いろいろな感じ方ができる、そんな絵本です。
60年前、著者がこの本をつくったきっかけは、
都市化によって失われていく自然の風景を
そして「木」と暮らした著者の子どもの頃の記憶を
次の世代に伝えていきたかったから。
自然が持っている大きな包容力を
美しい絵と静かな文章が伝えてくれます。
今では、日本でも生活の近くに「木」がない都会も増えました。
だからこそ、自然に触れるアクティビティや
自然の中にあるカフェやパンやさん。
自然の木材を使う住宅や家具も増えているんでしょうね。
この「人と木」の商品もそうですよね。
お子さまが、自然に親しむきっかけとなる一冊として
おすすめの『木はいいなあ』。
夏休みのおでかけや読書タイムに、
ぜひ読んでみてくださいね。
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